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活動レポート

活動レポート

訪問看護見学後のレポート52

◎日 時: 2017年1月16日〜18日
◎参加者: クリニック看護師

 見学を終えて感じたこと

ステップキッズに3日間研修させていただいた。
初日の訪問は、2つのお宅で三児。
一軒目は次年度小学校にあがるお子さん。K君。ミトコンドリア脳症で気管切開・人工呼吸器、胃瘻造設をされいました。ベッドの周りはキャラクターで賑やかにデコレーションされており、医療機器の棚・浴槽などお父さんの手作りの品がそこここにあり、ご両親がお子さんの視界や生活のしやすさをお考えになりながら大事に育てられていることが手に取るように伝わってきました。この日は、状態も落ち着いており訪問1番ご母親が祖母の話をされていたことが印象的で、家族の話しをよく聞いておられ、家族ケアされ、いい関係性を築いておられると感じました。訪問看護・介護の同時訪問でご家族は子育て生活を維持されていました。子どもの看病ではなく、特性に合わせて子育てをされていると感じ、ここで看病・介護と言う言葉は適切ではないと思いました。状態観察・入浴サービス・見守りで入りましたが、週末にはご家族だけで入浴ケアがされており、ご家族だけで入浴などのケアが出来るようにされているのは、教育・連携がとれているからこそだと思いました。ここでは低圧持続吸引器…持続的に唾液を吸う装置を初めて見ました。
ケアで注意するポイント・・・肺炎:スクイージング大事。入浴前・後に排痰は重要。発達が十分でないため骨折・脱臼のリスクが高いので関節可動域やポジショニングは丁寧に行う必要あり、ポジショニングクッションは、スタッフ手作りのウサギ型クッション・三角クッションなど使っておられました。小児用のモノは成長もあるので、手作りになってしまうとのこと。皮膚が脆弱で、糜爛し易い印象。高齢の方と違い、新陳代謝はいいのかと思いますので、その分清潔の保持と保湿が欠かせないと納得しました。また、ケア中に歌を周りで歌っていて、成長へのフォローにもなっている感じました。歌いながらのアンビューには感心しました。 
2軒目は、脊髄性筋萎縮症の子どもさん二人を育てているお宅。S君(来年度小学生)とR君。気管切開・人工呼吸器、胃瘻造設の二人を育てるのは負担が重いのではないかと思っていましたが、DSボンボンの利用の仕方を工夫しそれぞれに母とふれあえる時間を作るようにされていて、愛情をかけながら生活できるよう配慮されていました。一般的の子育てと同様に、それぞれに十分関われることは親にとってもメリハリがつけれて大切な時間だと思います。DSボンボンでS君に挨拶。調子が悪くなっていましたがセンサー式の伝達ツールで挨拶や吸引なのの要望が出来るようになっていました。視線や瞬きでの会話で初対面の私ではコミュニケーションは難しかったです。その日は、弟R君の椅子を作る日で、業者・PTも加わり訪問看護と介護による入浴で10名の人お宅におり賑やかでした。椅子は、業者の方が発砲スチロールで作ってこられたものを自宅でPTが更に調整されていました。…椅子に座るポイントは首の座りなどで判断されるそう。時期の見極めのタイミングはPTが関わってくれることでスムーズに進むのだと思いました。座位保持は、生活の幅を広め、生育的にも大事なで、多職種連携の必要性を確認しました。子どもの成長をお母さんと一緒に支えていく、母親が生き生きしているのが印象的でした。七五三の写真を撮りにフォトスタジオまで行かれたそうで、出来上がったものを見せていただきました。呼吸器管理を日常しているからこそできることで、素晴らしいことです。ここでは、カフアシストの機械を初めて見ました。後日、導入にはPTの介入があり、少しずつ鳴らしていくことなど学びました。
課題もありました。①ヘルパーの利用について…身障の程度判定、市で行われ月単位の利用時間が自治体で違うこと。子どもと大人では利用できる時間がおまりにも違う印象で、子育てということで十分時間もらえない。②就学…小学校の支援クラス・自宅での訪問教室・養護学校。人工呼吸器や吸引の必要性でも対応変わる。教育委員との調整が必要。管理に必要な看護師の配置など交渉していく必要がある。小児ならではの調整が必要なことが分かりました。

二日目
 Y君2才 低酸素性虚血脳症 気管切開・人工鼻酸素、胃瘻造設。自宅に伺うと保育園の弟がおり、訪問介護スタッフに弟が遊んでとかまってもらっていました。
その間に訪問看護師が母親に状態の変化や生活について問診されていました。今はベッドをベビーベッドを高くしたものを使っていましたが、成長に合わせベッドを新調することなど話していました。また、一日目のお子さんも同様でしたが、生育過程で胸郭の形成が不十分になってしまうのか、胸郭の稼働が十分になされない印象です。スクイージング・去痰ケアは欠かせないと思いました。そして、彼は骨折歴があり痙攣での動きでもリスクが高いと話されていました。
 午後は、Sくん。1才。18トリソミーで、気管切開・人工呼吸器、経鼻栄養。状態観察・入浴ケアで、ベビーバスに両親の手伝いで入りました。SPO2が低下しドクターヘリが来てしまったエピソードをうかがい、救急との連携も必要なことが分かりました。熊本市との連携が人工や体制的に難しいが、菊陽・合志とは連携シートを活用されているとのこと。
 動物園が再開したら、連れて行きたいと話されていました。…日頃から、外出に連れて行かれているところは、震災時の避難も迅速だったそうです。在宅療養では、お出かけや近所との関わりもあり、入院よりも生活の広がりを感じました。
 Hちゃん。9才。低酸素脳症 慢性肺疾患。在宅酸素カニューラ、胃瘻造設。低体温がある呼吸状態が悪化するとのこと。入浴介助では、体も大きいので父親手作りの移動台を使い洗浄し入浴。移動は全介助なので、訪問入浴の適応を後で看護師に聞いたところ訪問入浴は家族の心理的な抵が有り『もう訪問入浴を使わないといけないのか』と思われることと、訪問入浴の看護師の吸痰を禁止している事業者もあると。超えないといけないハードルが高いと感じました。
ここでうかがったのは、【見通しシート】発育・栄養や予防接種、治療、就学、同胞のイベントが表になっているもの。就学について一年前から準備を始め、制度上のことだけでなく、送迎の車のことも考えて行かれるそう。助成が有っても、まとまった資金が必要なので慎重に話しを勧めていく必要があるそう。
栄養については、エンシュアを主に使っているよう。小児でもエネーボに変えると便秘とのこと。小児では胃瘻が14frと細い。交換は、ショートステイになど病院で行っていると。口径を上げて、ミキサー食を入れていくと。腸の絨毛成育上も栄養については考えていると。そこは、成人でも、もう少し積極的にミキサー食わ取り入れてもいいのかと振り返りました。
 三日目
 Sちゃん。7才。SMA。緒方小児科主治医でバックベッド熊大病院。気管切開・人工呼吸器、胃瘻造設。お兄ちゃんと一緒の学校に週数日通っておられ、1年生の黄色い帽子、図工の工作したものがありました。小学校に行くこと、本人にも家族にとっても社会参加をすることで成長の喜びがあるのだと感じました。普通のことは有り難いことです。
 午後は、Mぽん。10才。ゴーシェ病。気管切開・人工呼吸器、経鼻栄養。入浴は、ベッドサイドのビニールプール。1才半位の弟がおり、普段は訪問看護のケア中も先に服を脱ぎ一緒に入浴しているそう。このお宅では、「撮りためた写真をフォトブックにまとめた」と母親が嬉しそうに見せてくださった。Mぽんの笑った顔を大事にしたかったと。いつも傍に居れることで出来たことでしょう。
 Nちゃん。小学生。脳性麻痺。訪問すると、首も視線も上を向いていて、視線に合わせた方向から話し掛けると、母親にベッドサイドの横から話し掛けて欲しいと言われて、ハッとしました。Nちゃんは、熊本市なので福祉課の理解が難しかったそう。母親は、苦労されたとのことでしたが、今度ステップキッズのお母さん達と女子会をすると楽しみにしておられました。お母さん達の中ででも情報交換出来ていること、ピアサポート出来ていることに感心しました。認知症カフェ、がんサロン以外に在宅医療のピアサポートの場があるのか、今後調べてみようと思います。
 
今まで、再春荘病院で発達支援について全体的取り組まれていることも知りません_でした。退院支援に関して、入院中に両親の泊まりを入れての指導や退院してもショートステイ・緊急対応などバックアップ体制の充実を知ることが出来ました。生活圏のもっと身近い所にあればもっといいのでしょうが、まずは在宅に関わる人達が知ること、少しずつでも連携して関わりを持つことが裾野を広げることになると思いました。
 この研修で、相談できるご縁が出来たと考えます。
 この機会をいただき、調整やご指導していただいた方々に感謝いたします。

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