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活動レポート

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不登校児サポート勉強会

2007年10月14日 更新

◎講 師: 魚住信義氏
◎日 時: 2007年10月14日(日) 10:00~11:30
◎場 所: 産業文化会館
◎参加人数: 24名

 

◎事後レポート

 

◆内容◆

 

今回は、情緒専門として長く学校に勤務された後、不登校や引きこもりの相談員として現在も活躍されている魚住信義先生にお話を伺いました。
先生は話の最初に今の日本は「子ども不在の世の中になってしまった」と言われました。
現在の日本社会は、ものに溢れ、一見何不自由なく生きていける豊かで幸せな時代のように思われます。それは子どもたちに対しても、生まれたときから子どもとしての人権が認められ、食べることに苦労することもなく、小さいときから教育を受けることできるよう保障され、保護され、愛される存在であるかのように錯覚されます。しかし、今、子ども達が置かれている環境は、本当に子どもが望んでいる環境なのでしょうか。子どもが子どの社会の中で遊びや人と人の関わりを通して、自然との関わりを通してのびのびと成長できる環境があるのでしょうか。

 
先生のおっしゃった「子ども不在の世の中」とは、子どものことを考えているふりをしているが、本当に子どもたちが望んでいることや求めているものが見えていない、大人の枠組みに無理矢理押し込むような社会なのかもしれません。今回お話を聞いて、不登校やひきこもりに代表される私達の社会が抱えている問題は、そのことを警告しているように感じました。
話の中では、親の期待に応えようと懸命に頑張りすぎて息切れしてしまう子ども達、不登校を繰り返す子ども達、親を信頼できない子ども達など、先生がこれまでに関わってこられた子ども達の事例をいくつか話していただきました。最近では両親がゲーム依存症できちんとした生活ができていない子どもに出会ったという話もあり、まさに親中心の生活の表れだと悲しくなりました。
先生の言葉で印象に残ったのは「“子どもの側に沿う”のが基本」ということでした。不登校であっても、家で勉強すること、とにかく好きなことをさせること、親がその状況を認めること、そして父母としての役割をきちんとしてもらうよう助言されるそうです。そうして、“学校”というものにのみに囚われるのではなく、広く自分の生き方や社会の中で生きていく道を考え、学校を相対的に捉えられるような子どもを育てるという発想は新鮮でした。しかし、そこで大切なことは家庭をはじめ、それ以外にも子どもを暖かく見守り一緒に成長してくれる存在があることだと思います。魚住先生の話に出てきた子ども達は、少なくとも先生と出会い、語り合う中で道を開いていけた部分も大いにあると思うからです。ある程度成熟した社会だからこそ、もっと柔軟にしなやかに生きる方法を社会全体が身につけられたらいいし、これからは、もっとそういう場所が増えればいいと思います。
一方で、これまでの経験の中では親子関係の壁にぶつかり、他者が仲介に入って問題解決することの限界を感じた話もありました。しかし、先生は現在さらに新しいことに尽力されています。今年8月に健軍にできた、引きこもり経験者が、現在引きこもりにある人の相談相手になる訪問サポート活動を行う「はなそう」という団体の活動です。これからも年齢を忘れてますます活発に頑張りたいと言われる先生には頭が下がりました。私も今日学んだことを忘れず、これからも活動を続けていきたいです。ありがとうございました。

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